「~たまま」と「~っぱなし」は「何か動作や出来事が生じた結果の状態が持続している」という意味を表している点では共通しています。たとえば「同じ服を三日も着っぱなしだ」という表現と「同じ服を三日も着たままだ」という表現は、どちらも「服を着る」という行為を行った結果としてその服を身につけている状態が「三日」持続しているという意味では共通しています。
このような場合「動作や出来事が生じた結果」が鍵となっています。たとえば「着る」という動作は「着た状態」という結果をもたらします。これに対して「走る」や「しゃべる」のようにその行為を行っても特に結果を残さないような場合は「~たまま」と「~っぱなし」に違いが生じます。
例:
あの人は一時間しゃべりっぱなしだ。
×あの人は一時間しゃべったままだ。
今日は一日走りっぱなしだ。
×今日は一日走ったままだ。
すなわち結果を残さないような動作には「~っぱなし」が付くことによって「ずっとその行為を行いつづけている」あるいは「行為を何度もしている」という解釈になるのに対して、そうした動作には「~たまま」を付けることができなくなります。このように「~たまま」と「~っぱなし」には、前接する動作や出来事が結果を残すか否かによって振る舞いが異なるという違いがあります。
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